社会への取組み
- 基本方針
- テナント・エンゲージメント
- ICTを活用したシステム投資
- 各物件におけるEGAO link導入効果(2019年7月~2022年9月)
- オペレーターと連携した取組み
- オペレーターの取組み
- 地域社会への貢献
- ヘルスケア施設への投資によるポジティブ・インパクト
- 資産運用会社における取組み
基本方針
高齢社会における社会的課題の解消に向けた取組み
ヘルスケアアセットマネジメント株式会社(以下「HAM」といいます。)は、ヘルスケア&メディカル投資法人(以下「HCM」といいます。)によるヘルスケア施設への継続的な投資と安定的な資産運用が、高齢社会における社会的課題の解消の一助になるものと考えています。そのため、投資家、オペレーター・病院関係者、スポンサー、役職員など社内外の様々なステークホルダーと協働してまいります。
主要なステークホルダーに対してHCM及びHAMが果たす責任
- HCM &
HAM
テナント・エンゲージメント
オペレーターとの信頼関係の構築及び運営状況の把握
- HCM &
HAM
ヘルスケア施設は運営に特別なノウハウや専門性が必要とされる資産であり、事業特性を踏まえた資産評価を適切に行うために、オペレーターの事業運営能力や経営の安定性等の事業評価を行うことが必要です。
取得前の事業デュー・デリジェンスや、取得後のモニタリングを適切に実施するためにはオペレーターとの信頼関係構築を欠くことはできません。
HAMは、ヘルスケア施設に赴き施設長等の運営責任者と面談するなど信頼関係構築のために積極的な働きかけを行い、施設の運営状況を適切に把握するように努めています。
事業デュー・デリジェンスとモニタリングを通じて、安定的なポートフォリオを構築
ICTを活用したシステム投資
介護業務効率化システム『EGAO link』の導入
- HCM &
Operators
HCMが保有する2物件への設備投資の初期費用44.6百万円を一括で負担する一方、オペレーターは賃料増額を負担することで導入コスト支払を平準化し、早期導入を実現できました。(2019年)
- ▪対象施設及び設備投資額
アズハイム文京白山 (2019/7導入完了、20.9百万円)
アズハイム光が丘 (2019/8導入完了、25.6百万円)
合計設備投資額 46.5百万円
EGAO linkの仕組み
睡眠センサー、ナースコール、電子カルテをナースコールゲートウェイで連携させることで、スタッフが所持するスマートフォンで状態把握・記録入力・コール対応ができます。
EGAO link導入効果
ICT投資による介護スタッフの業務効率化、業務負担の軽減を通じて、介護サービスの質の向上が期待されます。
各物件におけるEGAO link導入効果(2019年7月~2022年9月)
アズハイム文京白山におけるEGAO link導入効果
- HCM &
Operators
2019.7.31 (1) |
2020.9.30 | 2021.9.30 | 2022.9.30 (2) |
(2)-(1) | ||
---|---|---|---|---|---|---|
1.ケアスタッフの人員削減について | ||||||
①ご入居者数 | 48名 | 43名 | 43名 | 49名 | +1名 | |
②人員比率 | 1.78:1 | 1.84:1 | 1.86:1 | 2.00:1 | +0.22 | |
③正社員 | 14.5名 | 12.5名 | 13.5名 | 16.0名 | +1.5名 | |
④契約社員 | 2.0名 | 2.0名 | 1.0名 | 0.0名 | ▲2.0名 | |
⑤パートタイマー | 5.6名 | 6.9名 | 6.5名 | 5.7名 | +0.1名 | |
⑥派遣 | 2.0名 | 0.0名 | 0.0名 | 0.0名 | ▲2.0名 | |
⑦看護スタッフ | 2.8名 | 2.0名 | 2.0名 | 2.8名 | ±0.0名 | |
⑧人工合計 | 26.9名 | 23.4名 | 23.0名 | 24.5名 | ▲2.4名 | |
⑨総労働時間 | 4,734時間 | 4,118時間 | 4,048時間 | 4,312時間 | ▲422時間 | |
2.ケアスタッフの夜勤業務の負担軽減について | ||||||
①夜勤人数 | 2.5名 | 2.0名 | 2.0名 | 2.0名 | ▲0.5名 | |
②総労働時間/日 | 40時間 | 32時間 | 32時間 | 32時間 | ▲8時間 | |
③定時巡視 | 4回 | 0回 | 0回 | 0回 | ▲4回 | |
3.介護サービスの質の向上について | ||||||
①個別アクティビティ | 20時間 | 54時間 | 117時間 | 61時間 | +41時間 | |
②ポリファーマシー | 7.2剤 | 6.4剤 | 6.1剤 | 5.5剤 | ▲1.7剤 | |
③入院率 | 5.2% | 3.6% | 7.8% | 2.2% | ▲3.0% |
1.ケアスタッフの人員削減について
導入当初と比較して▲2.4人工、▲422時間/月となっています。
当施設は2:1の人員比率・体制を整備して運営することを前提としているため、2022年9月30日現在のご入居者数の場合、24.5人工が人員体制の下限となります。
コロナ禍の影響等によりパートタイマーの採用・定着が難しくなってきていることから、人員体制の構造見直しとして、今後は強みである新卒採用を活かして正社員比率を上げ、合計24~25人工で安定的に運営できる状態を目指します。
2.ケアスタッフの夜勤業務の負担軽減について
夜勤2名・準夜勤1名の体制から、準夜勤1名を削減し、2022年9月30日現在も同様の体制を維持しています。
準夜勤削減後の2022年9月30日現在も、夜勤者は2時間の休憩時間を毎日取得することができています。
2019年10月1日より定時巡視を終了していますが、2022年9月30日現在も、お客様からの苦情や行政からの指摘を受けることなく経過しています。
3.介護サービスの質の向上について
個別アクティビティ(ご入居者個々の心身の活性化を目的とした活動)を提供する時間を1日2時間、月間60時間取得することを目標にオペレーションの改善を進めてきました。導入当初は月間20時間でしたが、2022年9月30日現在は41時間増加しています。なお、前年度と比較すると大幅な時間減となっていますが、60時間が安定的な提供の基本時間になります。
眠り検知センサー及び記録ソフトのデータベースを活用し、ポリファーマシー(多剤併用における薬害事象)の改善に取り組みました。「平均使用薬剤数 6.0剤以下」を目標として、協力医療機関・薬局と連携し、睡眠データや記録データを踏まえて、ご入居者の状態に合わせて、薬剤の適正使用を推進しています。
成果として、2022年9月30日現在は目標を達成し、0.5剤下回る結果を出しています。
これまでの取り組みの成果を測定する指標として、「入院率の改善による滞在日数の維持・増加」をモニタリングしました。2022年6~8月は新型コロナウイルスの罹患により3.0~4.5%に上昇することがありました。(2022年10月は1.6%)
今後の取組みについて
科学的介護の実践の為のデータベースが完成しています。認知機能・栄養状態・食事や水分摂取量・活動のレベル・睡眠の状態・薬剤の使用状況・排せつの状態等の項目から、ホーム全体の傾向やご入居者個々人の課題を抽出し、維持・改善を効率的に進める介護サービスを磨いていくフェーズとなります。データ活用に関する教育も強化していきます。
アズハイム光が丘におけるEGAO link導入効果
- HCM &
Operators
2019.7.31 (1) |
2020.9.30 | 2021.9.30 | 2022.9.30 (2) |
(2)-(1) | ||
---|---|---|---|---|---|---|
1.ケアスタッフの人員削減について | ||||||
①ご入居者数 | 83名 | 84名 | 79名 | 72名 | ▲11名 | |
②人員比率 | 2.04:1 | 2.17:1 | 2.04:1 | 1.76:1 | ▲0.28 | |
③正社員 | 23.5名 | 20.5名 | 23.5名 | 24.5名 | +1.0名 | |
④契約社員 | 0.0名 | 1.0名 | 0.0名 | 0.0名 | ±0.0名 | |
⑤パートタイマー | 11.6名 | 13.7名 | 12.2名 | 12.4名 | +0.8名 | |
⑥派遣 | 1.0名 | 0.0名 | 0.0名 | 0.0名 | ▲1.0名 | |
⑦看護スタッフ | 4.4名 | 3.4名 | 3.0名 | 3.4名 | ▲1.0名 | |
⑧人工合計 | 40.5名 | 38.6名 | 38.7名 | 40.3名 | ▲0.2名 | |
⑨総労働時間 | 7,128時間 | 6,794時間 | 6,811時間 | 7,093時間 | ▲35時間 | |
2.ケアスタッフの夜勤業務の負担軽減について | ||||||
①夜勤人数 | 3.5名 | 3.0名 | 3.0名 | 3.0名 | ▲0.5名 | |
②総労働時間/日 | 56時間 | 48時間 | 48時間 | 48時間 | ▲8時間 | |
③定時巡視 | 4回 | 0回 | 0回 | 0回 | ▲4回 | |
3.介護サービスの質の向上について | ||||||
①個別アクティビティ | 56時間 | 63時間 | 71時間 | 121時間 | +65時間 | |
②ポリファーマシー | 7.7剤 | 6.9剤 | 5.7剤 | 5.6剤 | ▲2.1剤 | |
③入院率 | 7.1% | 2.2% | 2.2% | 4.3% | ▲2.8% |
1.ケアスタッフの人員削減について
導入当初と比較して▲0.2人工、▲35時間/月となっています。
コロナ禍の影響等によりパートタイマーの採用・定着が難しくなってきていることから、人員体制の構造見直しとして、今後は強みである新卒採用を活かして正社員比率を上げ、合計37~38人工で安定的に運営できる状態を目指します。
2.ケアスタッフの夜勤業務の負担軽減について
夜勤3名・準夜勤1名の体制から、準夜勤1名を削減し、2022年9月30日現在も同様の体制を維持しています。
準夜勤削減後の2022年9月30日現在も、夜勤者は2時間の休憩時間を毎日取得することができています。
2019年10月1日より定時巡視を終了していますが、2022年9月30日現在も、お客様からの苦情や行政からの指摘を受けることなく経過しています。
3.介護サービスの質の向上について
個別アクティビティ(ご入居者個々の心身の活性化を目的とした活動)を提供する時間を1日2時間、月間60時間取得することを目標にオペレーションの改善を進めてきました。導入当初は月間56時間でしたが、2022年9月30日現在は121時間と大幅に増加しています。なお、2022年度は平均すると約70時間で推移しており、2022年9月は長距離外出等の個別アクティビティを提供したことによるものです。
眠り検知センサー及び記録ソフトのデータベースを活用し、ポリファーマシー(多剤併用における薬害事象)の改善に取り組みました。「平均使用薬剤数 6.0剤以下」を目標として、協力医療機関・薬局と連携し、睡眠データや記録データを踏まえて、ご入居者の状態に合わせて、薬剤の適正使用を推進しています。
成果として、2022年9月30日現在は目標を達成し、0.4剤下回る結果を出しています。
これまでの取り組みの成果を測定する指標として、「入院率の改善による滞在日数の維持・増加」をモニタリングしました。2022年4~7月は1~2%で推移していましたが、新型コロナウイルス罹患等により同年8月3.9%、同年9月4.3%と上昇しました。転じて、同年10月は1%と通常範囲に改善しています。
今後の取組みについて
科学的介護の実践の為のデータベースが完成しています。認知機能・栄養状態・食事や水分摂取量・活動のレベル・睡眠の状態・薬剤の使用状況・排せつの状態等の項目から、ホーム全体の傾向やご入居者個々人の課題を抽出し、維持・改善を効率的に進める介護サービスを磨いていくフェーズとなります。データ活用に関する教育も強化していきます。
オペレーターと連携した取組み
テナント(オペレーター)満足度調査
- HAM &
Operators
HAMは、HCMが保有する物件のオペレーターに対して、定期的(原則1年に1回)に満足度調査を実施し、本調査結果(要望事項や課題等)をPM会社と共有しながらオペレーターの満足度向上を図っています。
陰圧装置の設置
- HCM &
Operators
新型コロナウイルス感染症の陽性者や感染が疑われる入居者を隔離するための居室整備の一環として、「グリーンライフ守口」の一時介護室内にHEPA天井埋込型の簡易陰圧装置を設置しています。(2022年)
自家発電設備の設置状況
- HAM &
Operators
HCMが2023年3月末現在で保有している48物件のうち、46物件(約95.8%)に自家発電設備を設置しており、非常時に備えた体制が構築されています。
テナント(オペレーター)向けESG推進活動
- HAM &
Operators
オペレーター向けESG勉強会の実施
HCMが保有する物件のオペレーターに対して、ESGに関する勉強会を実施し、ESGについての理解を深めていただくとともに、HAMの掲げる「ESGに関する基本方針」に基づいた解決するべき課題への取組みを紹介及び推進しています。
「SDGs推進のしおり」の配布
HCMが保有する物件のオペレーターに対して、「SDGs推進のしおり」を配布し、建物利用時におけるSDGs推進に取り組んでいます。
オペレーターが主催する音楽会への協賛
HAMでは、オペレーターである株式会社ニチイケアパレスが2022年10月に主催した「ニチイホーム 秋の音楽祭2022」へ協賛しました。
オペレーターの取組み
施設における誤薬防止への取組み
- Operators
株式会社ノアコンツェルでは、自社の施設運用を通じて服薬支援システム「服やっくん」を開発し、利用者の誤薬事故防止と施設スタッフの業務効率化に取り組まれています。
1.開発の経緯
誤薬(薬の渡し間違えや渡し忘れ)は決してあってはならないことですが、そのほとんどが人為的ミスに起因しており、誤薬防止のための確認作業は施設のスタッフにとって大きな負担となっていました。
2.誤薬防止の仕組み
施設のスタッフが利用者に薬をお渡しする際に、モバイル端末で①利用者、②スタッフ、③薬袋の3種類のQRコードを読み込むことで、「人違い・日時違い・二重投薬」の有無をチェックし誤薬を防ぎます。
また、①パソコンで服薬状況を確認、②モバイル端末で未服薬リストを確認、③飲み忘れを通知するメールの3つの機能により薬の渡し忘れも防ぐことができます。
3.服やっくん導入の効果
服やっくんの開発により、スタッフ1名とモバイル端末1台で確実な服薬チェックが可能になり、複数人で確認したり複数回のチェックを行っていた施設では、業務効率化を図ることができました。
また、薬の到着から検品・配薬・服薬支援・完了チェックまでの服薬業務の一元管理が可能になり、薬の準備、服薬確認、残薬確認などに係る業務時間の削減が可能となりました。
服やっくんは、誤薬事故から利用者だけでなく施設のスタッフも守るという観点からも評価され、2022年11月15日現在で国内520施設(同社調べ)に導入されています。
地域社会への貢献
HCMが保有する施設では、施設の入居者のみならず地域の方々が利用できる区画を併設し、広く地域社会に向かって開かれた取組みがなされています。
障がい者就労支援
- HCM &
Operators
「グリーンライフ守口」及び「シップ千里ビルディング」内では、野菜の水耕栽培を通じた障がい者就労支援事業を実施しています。
保育所の併設状況
HCMが2023年3月末現在で保有している48物件のうち、4物件では保育所が併設されており、地域社会に貢献しています。
保育所の併設状況
物件名 | 契約面積 |
---|---|
アクアマリーン西宮浜 | 1,769.00㎡ |
アズハイム文京白山 | |
神戸学園都市ビル | |
シップ千里ビルディング |
クリニック、薬局及びデイサービス事業所の併設状況
HCMが保有している物件の中には、高齢者向け施設・住宅以外にクリニック、薬局及びデイサービス事業所などに一部区画を賃貸しているものがあります。
これらの区画は、施設の入居者のみならず広く地域社会に向かって開かれており、その地域に必要な医療・介護サービスなどが提供されています。
HCMが2023年3月末現在で保有している48物件のうち、8物件ではクリニックや薬局が併設されており、地域社会に貢献しています。
クリニックの併設状況
物件名 | 契約面積 |
---|---|
神戸学園都市ビル | 2,900.46㎡ |
スマイリングホームメディス足立 | |
愛広苑壱番館ビル | |
SOMPOケアラヴィーレ浜川崎 | |
はなことば新横浜 | |
はなことば新横浜2号館 | |
ロイヤル川口 | |
シップ千里ビルディング |
HCMが2023年3月末現在で保有している48物件のうち、9物件ではデイサービス事業所が併設されており、地域社会に貢献しています。
デイサービス事業所の併設状況
物件名 |
---|
さわやか立花館 |
さわやか和布刈館 |
SOMPOケアラヴィーレ浜川崎 |
ロイヤル川口 |
ハートランド川口明生苑 |
ノアガーデン レジェンド |
ノアガーデン エル・グレイス |
ノアガーデン カーサ・リッツ |
ノアガーデン シーズンベル |
アズハイム文京白山(キッズハーモニー・白山)の様子
ヘルスケア施設への投資によるポジティブ・インパクト
アフォーダブルな高齢者向け住宅への投資
- HCM &
Operators
下記の散布図は、HCMが保有する主な施設の月額利用料を横軸とし、縦軸を周辺施設と比べた偏差値として表したものです。投資対象は高価格帯に偏らず分散しています。
特に月額利用料金をリーズナブルかつエリア内で相対的に低めに抑えた施設(左下の塗りつぶし部分)は、価格競争力があるだけでなく、幅広い層が入居可能な施設という側面もあります。HCMでは、この枠内の施設を「アフォーダブルな施設」と定義しています。
これら「手の届く」(アフォーダブルな)高齢者向け施設への投資を通じ、住み続けられるまちづくり、地域社会の活性化にも寄与できるのではないかと考えています。
データ出典元:株式会社タムラプランニング&オペレーティング「有料老人ホーム商品データ 介護60ヶ月入居時平均月額費用」「自立・120ヶ月入居時平均月額費用」をもとにHAMが作成
女性の施設長登用への取組み
- Operators
HCMの保有物件における女性施設長の割合は2022年に31.9%であり積極的な女性の管理職登用が行われています。
保有物件における女性施設長比率(注1)
2019年度末 | 2020年度末 | 2021年度末 | 2022年度末 | |
---|---|---|---|---|
対象物件数(注2) | 34 | 35 | 36 | 47 |
男性数 | 23 | 23 | 25 | 32 |
男性比率 | 67.6% | 65.7% | 69.4% | 68.1% |
女性数 | 11 | 12 | 11 | 15 |
女性比率 | 32.4% | 34.3% | 30.6% | 31.9% |
(注1) | 各年においてHAMが入手した各施設の重要事項説明書に基づき作成しています。 |
---|---|
(注2) | HCMが各年末時点で保有している物件から「新潟リハビリテーション病院」を除いた物件を対象としています。 なお、「シップ千里ビルディング」については、介護付有料老人ホームのウエルハウス千里中央を対象としています。 |
資産運用会社における取組み
人的資本開発の取組み(Human Capital Development)
- HAM
人事データ(Diversity & Inclusion)
2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
---|---|---|---|---|---|
役職員数(注1) | 16名 | 17名 | 19名 | 20名 | 21名 |
(直接雇用役職員数) | 9名 | 10名 | 11名 | 15名 | 19名 |
(出向者数) | 7名 | 7名 | 8名 | 5名 | 2名 |
男性 | 14名 | 15名 | 17名 | 19名 | 17名 |
男性 / 比率 | 93.8% | 94.1% | 94.7% | 95.0% | 81.0% |
女性 | 1名 | 1名 | 1名 | 1名 | 4名 |
女性 / 比率 | 6.3% | 5.9% | 5.3% | 5.0% | 19.0% |
管理職 (部長以上) | 6名 | 6名 | 7名 | 7名 | 7名 |
男性 | 6名 | 6名 | 7名 | 7名 | 7名 |
男性 / 比率 | 100.0% | 100.0% | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
女性 | 0名 | 0名 | 0名 | 0名 | 0名 |
女性 / 比率 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
新規雇用者数 | 2名 | 2名 | 1名 | 4名 | 7名 |
離職者数 | 1名 | 1名 | 0名 | 0名 | 4名 |
年度離職率(注2) | 6.3% | 5.9% | 0.0% | 0.0% | 19.0% |
月間平均残業時間 | 40.1時間 | 27.5時間 | 25.6時間 | 35.9時間 | 30.2時間 |
平均勤続年数 | 2年5か月 | 3年0か月 | 3年4か月 | 3年3か月 | 4年11か月 |
年間平均有給休暇取得日数 | 11.7日 | 16.3日 | 10.9日 | 11.2日 | 13.7日 |
取得率 | 55.9% | 71.1% | 53.3% | 56.1% | 70.8% |
健康診断・人間ドック受診率 | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% |
労働災害度数率 (注3) | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
(注1) | 各年度とも年度末(3月31日)時点の人数です。 |
---|---|
(注2) | 各年度とも年度末(3月31日)時点の役職員数に対する離職者の割合です。 |
(注3) | 労働災害度数率 = 労働災害による死傷者数 ÷ 延べ実労働時間数 × 1,000,000 |
人材育成への取組み、役職員に対する適切な動機づけの枠組み
HAMでは、専門能力向上のため、役職員に対し業務に関係の深い「宅地建物取引士」及び一般社団法人不動産証券化協会(ARES)の「不動産証券化協会認定マスター」等の資格取得を推奨し、資格取得費用の補助制度を導入しています。
2023年3月末時点の資格保有者数(出向者を含む) | 比率 | |
---|---|---|
宅地建物取引士 | 13名 | 61.9% |
不動産証券化協会認定マスター | 9名 | 42.9% |
1級建築士 | 1名 | 4.8% |
賃貸不動産経営管理士 | 3名 | 14.3% |
不動産コンサルティングマスター | 1名 | 4.8% |
ビル経営管理士 | 3名 | 14.3% |
中小企業診断士 | 1名 | 4.8% |
国際公認投資アナリスト | 1名 | 4.8% |
証券アナリスト | 2名 | 9.5% |
医療経営士2級 | 1名 | 4.8% |
医療経営士3級 | 4名 | 19.0% |
一人当たり教育研修費 | ||
2022年度 | 55,248円 |
役職員の自律的なコンプライアンス意識の醸成・向上のため、毎月コンプライアンス勉強会を実施するとともに、全役職員に顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)の徹底を行っています。
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
---|---|---|---|
コンプライアンス勉強会の実施 | 22回 | 23回 | 22回 |
コンプライアンス外部研修への参加 | 13回 | 26回 | 17回 |
コンプライアンス勉強会の主なテーマ | 2020年度 (参加者数/参加率)(注) |
2021年度 | 2022年度 |
---|---|---|---|
各年度のコンプライアンス・プログラム | 20人/100% | 21人/100% | 22人/100% |
金融庁行政指針・監督指針・証券モニタリング基本方針等 | 18人/100% | 21人/100% | 19人/100% |
顧客本位の業務運営に関する基本方針 | 20人/100% | - | 19人/100% |
反社会的勢力の排除 | 19人/100% | 21人/100% | 21人/100% |
インサイダー取引規制、法人関係情報管理体制 | 20人/100% | 21人/100% | 20人/100% |
資産運用会社としての情報管理のあり方 | 20人/100% | 21人/100% | 20人/100% |
開示/フェア・ディスクロージャー | 18人/100% | 20人/100% | 19人/100% |
金融商品取引法の行為規制、発行開示・流通開示 | 19人/100% | 20人/100% | 18人/100% |
利害関係者取引・利益相反の適切な管理 | 18人/100% | 20人/100% | 19人/100% |
事故・不祥事・事務ミス | 19人/100% | 21人/100% | 20人/100% |
苦情処理・金融ADR制度 | 21人/100% | 22人/100% | 18人/100% |
マネーローンダリング防止・取引時確認 | 18人/100% | 20人/100% | 20人/100% |
FATCA | 19人/100% | 20人/100% | 21人/100% |
金融庁、国交省等への報告義務・法定帳簿・許認可事項 | 20人/100% | 20人/100% | 21人/100% |
接待贈答規則・贈収賄防止 | 20人/100% | 20人/100% | 18人/100% |
人権について | - | - | 18人/100% |
不動産関連ファンド運用業者に関する特に留意すべき事項 | 20人/100% | 20人/100% | - |
確認テスト(第一四半期) | 16人/100% | 16人/100% | 16人/100% |
確認テスト(第二四半期) | 16人/100% | 18人/100% | 14人/100% |
確認テスト(第三四半期) | 16人/100% | 18人/100% | 15人/100% |
確認テスト(第四四半期) | 16人/100% | 18人/100% | 19人/100% |
(注) | 参加率は、常勤役員数及び従業員数を分母、その参加者数を分子としています。勉強会当日の欠席者にはフォローアップ研修を実施しており、参加者にはフォローアップ研修の参加者を含んでいます。また、確認テストの参加者にはテスト作成者は除いています。 |
---|
人材確保への取組み
HAMでは、適切な人材を確保するため継続して新規採用を検討するとともに、積極的な有給休暇取得の奨励(2022年度の有給消化率は70.8%)等の働きやすい環境整備を進め役職員の長期定着とモチベーションの向上を目指しています。
また、人材戦略の一環として、スポンサー各社から多様なバックグラウンドを持った専門性の高い社員を受け入れることにより、資産運用業務の高度化を図っています。
公正な人事評価への取組み
HAMでは、人事評価制度を改定し、職員の階層ごとに求められる役割・能力を明確化したうえで、職務能力評価、ベース要素評価及び単年度目標・中期目標・能力開発の3要素からなる成果目標の達成度を総合的に評価する体系としました。被評価者は一次・二次評価者との定期的な面接とフィードバックを経て年度の最終評価が決まる体系で、公正な人事評価プロセスとなっています。
福利厚生とワークライフバランス
投資口累積投資制度の導入
HAMでは、HCMの投資口を対象とする投資口累積投資制度(るいとう)を導入し、HAM役職員のHCMの業績向上への意識付けを通じ、継続的成長と中長期的な投資主価値の向上を図っています。また、2021年4月より、従業員による投資口取得の促進を図り、制度の効果を増大させるため、奨励金の支給を開始しました。
企業型確定拠出年金の導入
HAMでは、福利厚生制度の一つとして、企業型確定拠出年金を導入しており、役職員の生涯にわたる生活の安定と福祉の向上に寄与することを企図しています。
休暇制度
HAMでは、「慶弔休暇」「産前・産後休暇」「育児休暇」 「子の看護休暇」「介護休暇」等の休暇制度を設けています。
プレミアムフライデー
働き方改革の一環として「プレミアムフライデー」(月末金曜日)に早期退社を推奨しています。
健康診断
法定を上回る検査項目数の健康診断を年1回実施しています。
従業員満足度調査
従業員の仕事に対する意識や職場の現状を把握し、より働きやすい職場環境を実現するために、2022年に従業員満足度に関するアンケート調査を実施しました。
「経営理念への共感」や「仕事の意義・やりがい」、「職場の人間関係や雰囲気」といった設問への回答を匿名で集計し、全従業員に対して調査結果のフィードバックを行い、さらなる満足度の向上につながる施策の導入等に努めています。
オフィス環境の整備
HAMでは、役職員が働きやすい環境を目指し、以下の内容の整備を実施しています。
- ▪テレワーク制度の導入
- ▪全役職員にVPN接続によるセキュアな通信環境を確保したノートPCを貸与
- ▪オフィスと同等の執務環境を確保するために希望者にディスプレイ等を貸与
- ▪低濃度オゾン発生装置 Airness(エアネス)の複数設置
- ▪会議室に大型モニターの設置及びWeb会議システムの導入
社内会議における資料の電子化
HAMでは、環境負荷の低減を目的として2022年9月から役員会、運用委員会及び取締役会における、会議資料のペーパーレス化を実施しました。本取組みの結果、約3ヶ月間の合計の用紙使用枚数を前年同期間比で5,670枚分(約10.7%)削減しました。
(注) | 各年度における8月21日から11月20日までの3ヶ月間の合計値をもとに算出しています。 |
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DEI(多様性、公平性、包摂性)確保への取組み
HAMは、社員一人ひとりが持つ多様な個性を尊重し、一人ひとりの能力が最大限発揮される職場環境や公平な人材支援制度の整備・改善に努めています。かかる取組みは社員一人ひとりの働きがいを増大させ、会社と社員のエンゲージメントを高めるとともに、中長期的な投資主価値の向上にも資すると考えています。
そのためHAMでは、次のように目標を定めています。:
- ▪基本目標:
常勤役員及び社員の社内研修会の参加率を100%とする。
社員アンケートの回収率を100%とする。 - ▪長期目標:
役員と社員のDEIに関する理解を深め、現状課題の分析を十分に行ったうえで、DEIを確保するために各種ルールや制度の見直しなど社内態勢を整える。